2008年03月06日(木)

高瀬川 

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僅かづつ暖かくなる、緩やかだが昨日よりもましかナァ?という連続、、、
本当に僅かづつの変化、、、昨日は啓蟄だった。
子供達に“啓蟄”の意味を教えている自分がいるが、今まさしく、自分が“啓蟄”状態のようなので喋りながら可笑しくなった…
腰を痛めてから早一ヶ月、この緩やかに春に向かうスピードに寄り添うように楽になりつつある。
まだ無理はできないが、毎日わずかづつだが身体を動かすように心がけている。
やっと通勤の全行程を歩き、痛みなく通えるまでになった。つい先日までは嫁に駅まで車で送ってもらっていたが、ようやくそれも必要なくなってきた。。
身体の声を聞きながら、無理なく歩くことを心がけている。従って、まぁ、ゆっくりとしたものであり、信号なども変り際に無理してダッシュなどはしない。待つことにしている。
先日も、矍鑠!とした老人に抜き去られ…
通学中の小学校低学年にブッちぎりにされ…
なんとも自分の遅い歩調に恥ずかしさを感じたのだが、ある意味、今まで何も感じなかった人間界にある具体的劣勢、それは現実社会において平均に棲息していた自分からすると明らかに他人事であり、意識することすらなかったのだが、現実に老人にも子供にも追い付けない自らの身体、そう劣勢を強烈に悟ると、少し心の中に今までなかった“優しい”気持ちを持たなくてはという感情が生れたことに、少し幸せになり、自慢したくもあった・・
なんとなぁ?以前腰を痛めたときも確かそんな気持ちがあったような気がしたが、何時の間にか
消えてなくなっている・・あわせて人間とは恐ろしいものであり、実に得手勝手な生き物だと感じ猛省。。。
同じ境遇を具体的に得ないと感じないなどは、よくよく考えれば、想像力が貧困、無さ過ぎるし、とても高い教養を身につけているとも言いがたい。。
うーん???
似非なんだなぁ…これが、、、
大体、私など、優しい気持ちが芽生えた自分に酔っているだけなのかもしれない、いやそうだと思うし、大半の人間がそうなのだろう、、、
だから人間は戦争するんだろうなぁ?
ところで
他人よりユルユルと毎朝歩いていると、勢い街並みを多く視界で捉えているせいか、街路や家々にある草木の成長にも目が行くようになる。春の花は優しい色が多い。柔らかい日差しに良く映える。この先暑くなるとアジサイ、鉄線、朝顔と涼しげな色が増えるのだが、その前、春の花々は優しい色が本当に多い。知識としては知っていたが、足を止めてまで見るなど、今までにはなかった。
感心する。ちゃんと咲くんだ、自分が咲く瞬間を・・忘れず。。
こんな風景を見ているとつくづく感じる、人間が制御できるものなど、自然という世界では僅かな事であるのと同時に、同じ生命という次元で考えれば、我々も草木と同じで自然の中で咲いているのでしかなく、花々からみれば同じ生命体でしかないし、緻密に季節季節に咲く花々からすれば実に粗雑で愚鈍なのかもしれない。もっと言えば邪魔な存在だろうなぁ?と感じる。。
人間が咲く瞬間?人間それぞれの季節??
いつから春か?温度湿度その他、数値や気象図などとは違う、実際の花々が誰に憚ることもなく咲き誇る姿ほど季節の迫り具合がダイナミックに感じられるものはないし、実に面白い。。
主役だなぁ、、
毎朝、西木屋町という街路、高瀬川に沿った、まぁ悪いが路地を歩いている。多少昔ながら町屋がのこり風情があり、毎朝歩くのが何時の間にかのお気に入りだ。。
実は恥ずかしい話だが、少し、思い出がある。
会社が移転した当時、会社までの行程を様々歩いた。
ある朝、何気なくこの西木屋町の路地に歩を進めたのであるが、その途中衝撃が走った。。。
あっ!この店。。
そう、今から20年弱前に一度だけ来た店が、その当時のまま今も元気に残っている。
高瀬川沿いの小さな可愛いフレンチのお店。。。
忘れていた…・
今でこそ西木屋町は町屋を改造した若者風の店が増え、観光客も多くなったが、今から20年弱前はそれほどではなかったどころか、隠れた存在だった。。その中に美味しくて、雰囲気の良い店があるよ!と知人に教えてもらった。。
聞くとフレンチのお店・・
フレンチかぁ?誰と行くのか??
縁がないなぁ?とその時、その瞬間、忘却の彼方へ、、、
しかし、その話を聞いてからどれほどの時間がたったであろう、、、、、
今の嫁と付き合い出したころ、彼女の誕生日を迎え、一緒に雰囲気の良いところで食事をと考えたのだが、居酒屋しかしらない私は、到底デート、しかもロマンティックな雰囲気を楽しむような店はまったく知らなかった、、、、、
うーん、困った。。。。
ラーメン屋で怒ることはないだろうが?(怒るか・・)それにしても、やはり若い時分、付き合うカップルにとって誕生日、クリスマス、バレンタインその他、イベントごとは大事であり、それにも増して当時、バブル景気の真っ只中、派手さもピークを極めていた、、
実際・・その辺のチョイスを失敗し嫌われた経験も自慢ではないが積んでいたから、、尚のこと
プレッシャーが圧し掛かった。。。。
ホテルでディナーーー?????
かぁーーーーーーー
柄じゃないし、、、、どうも嫌だ、、そんな自分が。。。。。。。。
格好いいのが格好悪い、、なんかムズムズコソバユイ・・
私のメーターとして“お洒落じゃない。。”
そんな状況下で、、、
まさしく“ライフカード”のごとく!
さぁどうする??と悩んだのだが、、
フッと思い出した
あっ!以前聞いたあの店!
当時インターネットも無い時代、それこそ口コミだけ。まして予約となると電話帳か104しかない。どうにか電話番号を調べ予約の電話、、
すぐ取れた。うん?言うほど流行ってないのか?
料金を聞くとそれほど高くないというか、よく内容がわからないから“おまかせ”ということでお願いした。。
まぁ、いわゆる定食のAコースや、ハッピーセット、ほろ酔いセット、というのとなんら変わりない感性…
当日までどんな店かわからず仕舞い。。
仕事が終わり嫁と待ち合わせ、いざお店へ!
という事で、西木屋町の路地を歩くと、ご存知の方はお分かりだが、ここは当時、風俗がなかった京都にあって、唯一風俗店が固まっていた地域でもあった…
嫁の顔を見ると、どうも怪訝な雰囲気・・
うーん??少し店までのロケーションがマズイなぁ、、ラブホテルもあるし。。。
こんなところで本当に美味しい店があるのか?しかもフレンチ???
ひょっとしたら、、只の洋食屋で、お子様ランチのようにフランス国旗が載っているだけだったりして……うーん??その場合はどう言う風に言えば。。。
などと悶々と考えていると到着!
おわっ!これはいい!
小さくこじんまりとはしているが、なんとも瀟洒な店構え!知らない人は来ないという感じで実に格好がいい!
中に入るとカウンターと僅かなテーブル席。店の奥は高瀬川と京町屋の借景、、、今でこそ和モダンなど当たり前だが、この当時は斬新だったし、一切奇をてらった部分のない店の雰囲気が実に心地良かった。。。
なにより客が“我々二人だけだった”
少し贅沢な気持ちになった…
料理
美味しかった!
生れて初めてエスカルゴというものを食べた。。
二人して大喜びだった!!!
そういう気持ちの”季節”
またこようね!
と言ってから
20年近く。。。。。
通勤途中
あの時と変わらない店の前に立ち
当時が蘇ってきた・・
あれから20回近くも春が通り過ぎた。。。
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