2007年08月13日(月)
流れ橋 
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ご存じの方もおられるだろう・・
京都南部ではかなり有名な橋である。
通称“流れ橋”。正式には上津屋橋という。
実はこのブログには何度かコソッと登場させている。。
有名になった経緯は、映画やドラマ(まぁ時代劇が多いが)のロケーションとして,かなり使用されているのと、数年前、藤田まことが歌にしたからだ。。
この通称“流れ橋”という名前の由来だが、読んで字の如く、台風や豪雨が起こり、川の水が増水すると橋げただけ残し“流され”てしまう仕組みになっているのだ。。
一体いつできたのかは知らないが、橋の上を流せば橋脚部分の荷重が軽減され橋脚もろとも橋が崩壊せずに済む。実によく考えられている。では流された橋は?
というと、頑強に両岸にジョイントされおり、全て流されない構造にもなっている。
もともと土が砂浜のようにサラサラであり頑強な橋脚が建てられないという事情も構造上あるのかもしれない。このあたり一帯の土は荒砂であり、大きく全体を見るとこの一帯は荒洲になっている。昔から作物の栽培に不向きで、いつの頃からかサツマイモが主要な作物になっている。。
そしてこの流れる構造の“流れ橋”
増水が収まると橋脚に元通りに“のせる”のである。。
この仕組みを保つために、未だにほとんどが木材で出来ている・・
流されては乗せ、乗せては流され・・
そんな事を何年も何回も行っている、実に奇妙な橋なのだ。
この橋、私の家からはさほど遠くない。小さい頃、そう今から30年~35年位前は庭のように遊んでいた。最近はキャンプやバーベキューで訪れる人が年々増えていて、週末などは結構な数の人が川や堤防に現れる。が、当時は本当に近隣の者しか知らない、ただの生活要路であり、殆ど人など見かけることはなかった・・
当時と今では、明らかに川の流れや、水量が違うのであるが、しかし当時と同様で基本は、川があり橋があるだけの場所である。30年前、われわれが子供時分は、それでも行けばなんやかやと楽しい遊びが次から次ぎへと浮かび、飽きることなく暗くなるまで遊んでいた。
橋脚を伝って降りるスピードを友達と競争したり、川に石を投げて川面をどれだけバウンドさせられるか?とか、草むらに入り虫を捕ったり、段ボールを集めて秘密基地なんかも作った!!
とにかく、家の近くの空き地や公園などとは違う楽しさが、川とこの橋の周辺にはあった。
家の近くの遊興スペースから比べると、われわれ子供にとっては一大“アミューズメントパーク”だった。。。なによりも周り近所の大人に一切干渉されないのが最良であった。。。
自分ちだけで楽しい空間だけでもなかった!
不思議なことにもよく遭遇した!!
映画やドラマの撮影クルーと出くわすことが多々あった。そんな時、夏場だと撮影クルーのおっちゃんに!
「おーい!僕らー!ちょっとこっちきてぇー」
と呼ばれ、友達とおっちゃんの所に駆けつけると
「あんな、わるいけど今から撮影やから、ちょっとこっちにいてくれる?あっ!そうそう、このアイス食べて見ててくれない??」
「うん!ええよ!」
まぁ要するに“ガキども邪魔や、どけ!”と言われているのだが、そんな事気にもせず、アイスを頬張りながら撮影をみていた。一度など、かなりの低空飛行のヘリコプターから役者が乗り出すような激しいスタントシーンを見たこともあった。
“すげぇ!”
アイス食べながら撮影クルーの中にいると傍に大きな“黒人”の役者がいて、
“でけぇ!黒い岩のようや・・・”
恐怖を感じた。。
今から思えば、あの時生まれて初めて“黒人”を見たような気がする。
“黒人の手は真白や・・”
今から思うとキラキラと当時この川で遊んでいた風景が蘇る!!
。。。。。。。。。。。。
実はこの橋、ここ2か月近く毎週末歩きにいっている。。
家から歩くと片道40分位あるのだが、ちょうど2か月前、散歩している時
フッと感じるものがあった。
歩いていると遠くに“流れ橋”が見えた。今までも歩くときには見ていたはずなのだが
何故かこの日は視界にくっきりと飛び込んできた。。
“うん?そういえば、長らく流れ橋、見てないなぁ?”
しかし、いつも歩くのは往復40~50分の距離、ここから流れ橋まで行くと往復85~90分の距離になる。。そこまでこの暑い中歩くのか?と僅か躊躇するものがあったが、なぜかこの日は“行きたい”という気持ちの方が勝ち、向かう事にした。。
堤防を歩くと、知らなかったが、この暑さの中でもかなりの風が吹いており、汗が噴き出すこともなく、ある種快適な散歩になるのである。
確かに堤防はかなりの高さがあり、遮るものもないから風が吹いていてもおかしくはないのだが、川際の風は想像をはるかにしのぐ涼風であり、今までの散歩は一体なんだった?となるぐらい軽快であり爽快な気持ちにさせてくれた。。
私はこの2年ほど暇を見ては週末出来る限り歩くことにしている。今では趣味と呼んでもいい位だ。しかし、それでもこの日感じた爽快感は過去味わったことがなかった。
これなら距離が倍になっても苦痛ではない!
それよりも、今までは黙々と歩いて、その週にあったことや、このブログに書くことなどを悶々と頭の中で反問し家に帰り着くまで結論のないことを憮然と頭の中に貯めていたような感じ、うーん!適当な表現ではないかもしれないが、箱に無理やり詰め込むような感じなのだが、この日の散歩では堤防に出てからは、同じように反問するが、なぜか音楽に乗ったように、次々に考えがめぐり、頭がクルクル軽快に回るような感覚になっていっき、気持ちが何かに収束しようとするのではなく、どんどん広がれ!と促されるような感じになっていった!!
一つ分った事があった!!
今までの散歩は中途半端だったんだ。。と・・・
そして、それすら気にも止めず、感じず、ただ惰性で行っていたのだ・・と・・
そうか?なぜ時間があるのに、距離を伸ばそうとしてこなかったなんだろう??
なんで、時間を40分と決めてかかったていたのだろう??
自分の中にある、この根拠のない規範が実に悔しく感じられた。。
そう考えると、私は案外こんな事が多い!
意外と柔軟さがないのである。
ひょっとすると人に対しても仕事に対しても、そうかもしれない。。
自分で自分を窮屈な所へ押し込めているのかなぁ??
そうしていくことが、整理され楽になると考えてるのか??
いや、実は逆だったんじゃないだろうか???
改めて歩きながら自分を見つめ直した。。
もうすこし流れに身を任せないと、抗するだけでは広がりなんか生まれないし
持たない・・・駄目になる、失敗を恐れすぎてるのか?
いや、その前に実は恐怖しているのかもしれない・・・
今日もこの暑さの中、“流れ橋”まで行ってきた。
どんどん流れ橋が近づいてくる。。
・・・・おい!今日も来たぞ!!・・・
流れ橋の真ん中まで来て歩を止め遠くを眺めた。
・・・そうだよなぁ!30年前、この場所に目的なんかなく来ても、自分らでとにかく楽しい事を作り出したよな!もっと面白いこと、もっともっと!って・・・・・
なんか
流れ橋が呼んで諭してくれたような気がした!!
・・・・・・・・・・・・・・
「そうだぜ!もっと大きく、柔軟になれよ!!てめぇ!“形”は大きくなったが最近気持ちがチンマくなっとらんか??えぇおい!!」
・・・そうだね・・・
「そうさ!おいらも、きつい時には流されるけど!全部流されないぜ!柔軟に流されて、またもとの姿の橋に戻るのを気楽にまってるだけだぜ!!もう何十年も!そうじゃなきゃ、とうにぶっ壊れているぜ!!ははははははは!!!」
・・・・うん、ありがと・・・・
・・・・また来週くるわ・・・・
「おぉ!元気にやってこい!流されなきゃ、いつでもここにいるからよ!」
。。。。。。。。。。。
気持のいい風が通り過ぎた!!
流れ橋が
ポンッ!と
肩を叩いてくれたような気がした。。
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