2006年10月02日(月)
花形敬のスカーフェイス 8 
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先日「東声会」のDVDを見た時
東声会とはこちらを参照
力道山登場場面、渋谷の用心棒云々という件で花形との対面シーンが出てきた。
この場面は、花形伝説の最大のものとして、花形を知っているものからすると、彼の強さのハイライトの1つだろう。
あの国民的英雄が、花形の凄みを前に引き下がった。。
これ以降、力道山は花形に媚びるような態度になる。。
それ以外にも彼の強さを象徴するエピソードは多数存在するが、力道山という戦後最大の英雄と市井の愚連隊最高の猛者とのコントラストが、花形を何よりも際立たせるのであろう。。
映画などはこのシーンを彼の絶頂として描く。。。
しかし、私は花形敬のハイライトは別に感じる。。
昭和38年9月28日付け読売新聞朝刊
「川崎発」
27日午後11時15分ごろ神奈川県川崎市二子56さき路上で、2人組みのヤクザふうの男と口論していた男が、二人組みの男の一人から鋭い刃物で心臓を突き刺されて間もなく絶命した…………………
殺された男は持っていた自動車運転免許証から東京都世田谷区舟橋町1094、花形敬さん(33)とわかった。…………………
安藤組長が服役中、安藤組の事実上の親分格となっていた。
渋谷署では、安藤組は横井事件で安藤組長ら幹部が逮捕されて以来、すっかり“落ち目”だが、稲川一家が横浜―川崎―東京とナワ張りをひろげ、渋谷で安藤組とことあるごとに対立、いざこざが絶えず、最近その対立が深刻になってきたため警戒していた矢先だった。
新聞に“落ち目”と書かれている事が、一際目を引く。
逆に言うと、それほど昔年において隆盛を誇っていたと認める部分があったということではないか、新聞と言うメディアがヤクザの盛衰をどのように捉えていたのかは分からないが、ある意味象徴的な人物の死と捉えていたのは間違いないだろう。。
後年この時分の事を安藤昇が述懐している。
「だからね、結局、あの事件(横井英樹襲撃)を起した時、俺自体、行き詰まっていて、どこかに捌け口をみつけようとしていたんですよ。
バクチで“どっちも、どっちも”やっているんじゃ、どうしようもなくなっていたということですね。それが、事件の伏線になってる」
私はこの部分が安藤組を含め花形敬の最大のハイライトではないかと常々考えている。。
安藤昇だけが気づいていた。しかし、遅かった。。
愚連隊という形態で駆け上がり、愚連隊という形態に押しつぶされた。。
この稲川一家台頭と衰退の安藤組。
このコントラストの本質は腕力ではないというところに、花形敬を中心とする戦後愚連隊の明暗が噴出したような気がする。。
プロとアマチュアの差。
強いアマチュアはプロ相手に五戦やって4戦勝てても、全勝はできない。
しかし、プロは必ずアマチュアとの差をはっきりつける術が存在する。
腕力で立ち向かえない敵の出現。。
政治や裏社会の金を中心とした勢力版図の遠心力に放りだされた。
核は腕力ではないプロの智謀だったような気がする。。
ホリエモンでも村上ファンドでもなんでもそうだが、本物のプロは世間の知らないところで彼らを“ダシ”に大儲けしている筈だ。。
稲川一家からすると安藤組など子供扱いだったんじゃないだろうか??
持久戦になっても小田原評定位の結果でしかなかったであろう。。。。。。。
男は小さい時分からある歳までは、他人に対して腕力でモノを言わせる。
しかし、ある時から腕力などは必要がなくなる。
腕力の強さは、弱さの象徴になる。。
花形敬の強さ、プロのヤクザからすると“弱さ”の本質を際立たせる象徴的シーンが「疵」の文中に見つけられる。
稲川一家は南平台に前進基地にあたる事務所を設け、渋谷ににらみをきかせていた。その事務所を預かるKと花形が、偶然、喫茶店で鉢合わせし、険悪な空気をかもし出した事がある。
どちらも数人の身内を従えていて、その手前もあり、退くに退けない場面であった。
「あれが元気なころの敬さんだったら、ものもいわずに殴り倒している」
と、現場に居合わせた安藤組一人は言う。
両者は対決を避けて右と左に別れた。。。
私はこの分岐が、花形敬の人生にとってのハイライトシーンだと考えている。。
そしてプロになれなかった弱さの象徴とも考えている。
過去の花形敬エントリー
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うわっ、凄い情報量ですね。
ちょっとお聞きしたいのですが、敬さんのお墓は行った事がありますか?
もしあれば、場所を教えて下さい。