2005年07月23日(土)
・・・・モロッコの肖像・・・・
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本名、出口辰夫。
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この人も戦後の横浜愚連隊で有名な存在だ。
若くしてヒロポン中毒で亡くなっている。柳葉敏郎主演で数年前映画化されているが、風貌や雰囲気は寺島進が演じたのが良かったと個人的には思う。柳葉敏郎では“影”が無さ過ぎ爽やか過ぎるような気がした。もっと以前には北島三郎が演じたがこれは噴飯ものだった。
ちゃんとキャラクターや背景を調べろよと思わず叫んだ。それと本人も自分には無理だという事を理解しろよと思う。
特に誉められた人生を送った人ではない。
写真と異名から想像できると思うが、おしゃれには相当うるさかったみたいである。
そもそも“モロッコ”という名は映画から来ているらしいが、本人もモロッコに相当行きたかったみたいである。
出かける前にYシャツは自分でアイロンをあて、何時も映画俳優なみにキメ、戦後の横浜の街を闊歩していた。彼の身長は160cm以下で、街でモロッコを知らない不良が見かけると“このチビなにをカッコつけているんだ”と絡んだらしいが、大抵数分でノされたらしい。
その強さの背景にはボクシングがあったみたいである。
戦後の横浜には四天王と呼ばれる愚連隊の頭目が存在し、モロッコはその内のひとりで
舎弟の数も多かったみたいだ。以前インターネットで調べていると戦後横浜の3面記事がありその中に“モロッコ一味大暴れ”というのがあった、確かに戦後横浜のアウトローの中では際立った存在のようであった。
事実、既成のやくざの親分から恐喝することによって収入を得ていたみたいで、横浜中の親分から恐喝していた。とにかく収入は恐喝一本槍でそのやり方が凄まじい、モロッコの辰・金・何円拝借と書いた名刺を舎弟に届けさせるだけで希望通りの大金を手にした。
その後、稲川会の会長と出会うことで既存のヤクザの世界に入ろうとする矢先に死んでしまう。
彼が舎弟に残した言葉。
“俺たちはここ一番の最後の瞬間、逃げずに腹をくくって事に当たれればそれでいいんだ。”“それ以外はたいした問題じゃない”“その時の為に男を磨くんだ”
決して誉められた人生を送った人物ではないが、なにか惹かれるものがあるのも事実だ。
どんな人物でも、人の上に立つ人間には絶対的な魅力が備わっている。ましてやアウトローを束ねるとなるとその人間的パワーは並大抵のものではないだろう。
彼を知る人は数少ないと思う。一般の人間にしたらただの戦後不良の頭目でしかなく、
その行状は社会性を欠いており興味の対象外だろう。また矮小な世界であろう。
しかし彼の存在が数年前ほんの僅かであるが世の中に出た。
それは、反体制右翼で天皇制に基づく民族主義者のカリスマ、野村秋介氏の朝日新聞東京本社でのピストル自決というニュースである。
野村秋介氏は昭和38年河野一郎邸焼き討ち事件で投獄、その後経団連襲撃等、行動派民族右翼としてその存在がカリスマ化した人物である。よく朝まで生テレビにも出演していたので記憶にある方も多いはずである。
野村秋介氏は若かりしころ不良で、モロッコの舎弟として横浜の街を闊歩していた。
朝日新聞での自決の前、弟子たちとモロッコを旅行し、モロッコを懐かしがったと言います。
間違いなく野村秋介氏の胸にはモロッコが今も生きていたのでしょう。
この事件が流れたとき僅かだがモロッコの名が世間に流布した。
野村秋介氏のテロル哲学は、人を傷つけない、行動によって世間に問題を定義する事を
終生の目的とした。
“俺たちはここ一番の最後の瞬間、逃げずに腹をくくって事にあたればそれでいいんだ”
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